法人の構造。もっともシンプルなのは2階建て。
法人の組織構造というのはどのように
なっているのでしょうか？
法人の中で最も偉い人、組織構造のトップに君臨するのは
”社員”であることはもう説明しましたね。
では、その会社の所有者たる社員よりもも下の階層
に位置する構造はどのようになっているのでしょうか、
見ていきましょう。
前のSTEPでも説明した通り、法人という組織の中で
最も権力を持ちその組織運営の全権を握るのは
その法人の所有者たる所有者の社員です。
しかし、組織が大きくなってくると所有者たる社員だけで
組織運営を行っていくのも事実上難しくなってきます。
そこで、実質的な経営を行う専用の人が必要となってきます。
それが社員の次に偉い人たちとなり、
株式会社の場合「取締役」等の役員がその位置に属し、
持分会社の場合「業務執行社員」がこの位置
にあたります。
もっとも、比較的小さな組織形態の株式会社と持分会社の場合
「取締役＝社員」「社員＝業務執行社員」といった具合に、
会社所有者と会社の運営者が同じ人という場合が多いです。
この点については他のページで詳しく解説しています。
この取締役や業も執行社員というのは俗にいう社長のことで、
会社などに勤めている方にとっては最も会社で偉い人
として触れ合うことが多い人物になります。
この取締役や業も執行社員は、法人の所有者たる社員
になり代わってその業務を執行していくことになりますが、
ここでいう業務の執行は実際に汗水たらして
現場で働くようなことを想定しているのではなく、
この層の下に属する従業員（普通の意味の社員）に対して
業務の指示をしたり、
法人を代表して外部に対して意思表示をすること
という意味です。
実際には、社長自ら汗水たらして働いているような場合も多いのですが、
会社法上の建前はそのようになっています。
そして最後の層に属することになるのが、
普通の意味での社員、従業員の層になります。
この層は、法人に雇用され給与という見返りの代わりに
自らの労働力を法人のために使う契約を交わした
人たちの集まりです。
俗にいうサラリーマンやアルバイトなどもこの層にあたります。
実質的に法人の多くの業務を処理していくのは
この層に属する個々人の人間のであり、多くの
会社法人にとって欠かせない存在となっています。
ここまで書いてきたことをまとめると、右の図のような形になってきます。
もっとも上の
第一階層に属するのは、法人の全権者”社員”。
第二階層に属するのは、実質的な会社法人の運営を行う取締役や業務執行社員。
最後の
第三階層に、サラリーマンやアルバイト
などの使用人。
以上の３階層によって多くの会社が運営されています。
しかし、先にも述べましたが、小さな組織運営されている
株式会社などでは全権者の社員と業務執行を行う
取締役が同一人物ということが常ですので、実質的には、
もっともシンプルな法人の組織形態は
「社員＋取締役・業務執行社員」と「使用人」
の２階層で運営されていると言っていいでしょう。
なお、持分会社の場合シンプルかつ小さな会社形態
を想定して会社法が作られているので、この
２階層の形の会社形態が基本
と考えているようです。
合名会社、合同会社、合資会社。持分会社が解る！トップページに戻る
法人の構造。シンプルなのは2階建て。関連ページ
- 法人とは？サルでもわかる基礎
- 合名会社、合同会社、合資会社という3種類の「持分会社」という会社形態についてなるべくわかりやすく解説することを目的に作ったサイトです。まだまだ縁の薄いこの合同会社などの持分会社について知りたいと思っている方向けのサイトになります。
- 法人を組織する人たちは”社員”
- 合名会社、合同会社、合資会社という3種類の「持分会社」という会社形態についてなるべくわかりやすく解説することを目的に作ったサイトです。まだまだ縁の薄いこの合同会社などの持分会社について知りたいと思っている方向けのサイトになります。
- 会社の所有者（社員）って何者？
- 合名会社、合同会社、合資会社という3種類の「持分会社」という会社形態についてなるべくわかりやすく解説することを目的に作ったサイトです。まだまだ縁の薄いこの合同会社などの持分会社について知りたいと思っている方向けのサイトになります。
- 法人にも納税義務がある！
- 合名会社、合同会社、合資会社という3種類の「持分会社」という会社形態についてなるべくわかりやすく解説することを目的に作ったサイトです。まだまだ縁の薄いこの合同会社などの持分会社について知りたいと思っている方向けのサイトになります。
